バイリンガル教育と夏休み中の子供達の英語学習について

2023/05/24

子供のこと 勉強

子供達の通っている現地校は、来週末で2022-2023年度が終了し、長い夏休みが始まります。

今年の夏は、長めの一時帰国をすることもあり、子供達の英語学習をどうするか、ちょっと悩んでいる今日この頃。



ちょうど、去年の今頃、「バイリンガル教育の方法」という本を読みました。

この本は、子供達の英語教育を考える上でとても参考になったので、渡米前に読むことができて本当によかったと思っています。でも、この本を読んだからこそ、英語と日本語のバランスが難しくて悩みます。

「バイリンガル教育の方法」の私のレビュー
 アメリカへ引っ越すことになり、子供達の英語と日本語の教育について参考になることがあれば、と思い読んでみた本。とても参考になりました。

この本は、かなり昔に書かれたものがベースで、2016年に完全改訂版として出版されたもの。参考文献は古いものも多いが、様々な学術的研究をもとに書かれているので、とても説得力がありました。

 特にバイリンガルの発達と年齢、母語がマイノリティ言語の場合の脆弱性、バイリンガルを育てる上での母語の重要性については読んでよかったです。

 以下この本を読んで学んだこと、思ったこと。

 バイリンガルは、3つに分類できる。バランスバイリンガル(2言語とも年齢相応もしくはそれ以上)、ドミナントバイリンガル(どちらかのみ得意)、ダブルリミテッドバイリンガル(2言語とも中途半端)。

 バイリンガル教育は、年齢的には9歳頃が臨界期で、9歳以前に始めるのが良い。7〜10歳でアメリカに入国した場合、2年半から3年で、日常会話、授業ともにこなせるようになるが、個人差が大きい。8歳以前の来米者の場合は、日本語より英語への移行が起こりやすいが、9歳以降の場合は日本語が保持される。

 アメリカに引っ越す際、いかに英語を習得するかにフォーカスしがちであるが、バイリンガルを目指すのであれば、英語習得以上に、どうやって日本語を育てるかが大事になってくる。在米期間が2年程度であれば、英語にフォーカスしてもいいと思うが、それ以上、特に4〜5年かそれ以上滞在するのであれば、渡米と同時に家庭での学習は日本語をメインに、英語は宿題をこなす程度にしたほうがよさそう。英語習得を急ぐよりも、母語を育てることはとても大切で、ここをしくじると、ドミナント・バイリンガル、もしくはダブル・リミテッド・バイリンガルになってしまう可能性がある。

 おそらく、アメリカで数年現地校に通えば、誰でもバランス・バイリンガルになれると思っている人が多いと思われる。しかし、自分の経験からも、2年ではバイリンガルとはほど遠いし、それ以上滞在すれば、日本語がおろそかになっていたと思うので、バランス・バイリンガルを目指すには、家庭での日本語教育がとても重要になってくる。 

 我が家の場合、息子10歳、娘8歳で渡米することになる。息子は英検3級レベル、娘は英検は受けていないが4級が受かるかどうかというレベル。息子の方は日本語もかなりしっかり学習し、9歳以前に英語教育を始めたという点では、バイリンガルを目指すには理想的かもしれない。一方娘の方はまだ日本語が危ういので、3年以上の滞在となると日本語はかなり注意してみてやらないといけなさそう。 

 文化については、娘の方が性格的にも年齢的にも早いうちにアメリカ文化に馴染んで好むようになる可能性がある。息子の方は日本人としてのアイデンティティは確立している分、現地で馴染むまでに時間がかかると思われる。

 子供達をバイリンガル、バイカルチュラルに育てるというのは、今まで思っていた以上に親のケアが大事になりそうだ。

このレビューは、1年前にブクログに書いたものですが、読み返してみたら、やはり日本語が大事だと思いました(特に娘)。

とはいえ、今まで現地校では「まだ日本から来たばかりだから英語はできない」で許されていたけれど、来年度は先生の期待値は上がるだろうし、本人たちもできないことに、よりストレスを感じるようになりそう。


と言う訳で、英語を何もやらないのも心配なので、この夏は、文法にフォーカスすることにしました。

選びに選んだ参考書とワークブック。
左は参考書、真ん中は娘用、右は息子用。

なぜ文法かと言うと、娘が文法の宿題に手こずっていたのと、息子も時制や複数形などの基本的なことが分かっていないみたいなので。

文法のワークブックですが、英語学習者の子供達にとってはリーディングもライティングも絡んでいるし、語彙力も増えるはず。

日本の中学生向けの文法のワークブックも検討しましたが、娘には難しいだろうし、アメリカの学習方法で学んだ方がいいかなと思い、アメリカで購入しました。

あとは、英語のラジオと読み聞かせを頑張ろうと思います。


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フィリピン→シンガポール→日本→アメリカ

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